お知らせ

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2023年度入学式式辞

 新入生の皆さん、ご入学 おめでとうございます。

 美しい緑と 桜舞う季節に、皆さんを 大阪信愛学院大学にお迎えすることができました。
 教職員一同、在校生の一期生一同が、皆さんのご入学を祝福し、私たちの仲間になられたことを心より歓迎いたします。
また、これまで 新入生の努力と成長を見守り、支えてこられたご家族の皆さまにも、心から お祝いを申し上げます。

 本学は、フランスにある「ショファイユの幼きイエズス修道会」から派遣された4名のシスターたちによって、1884年(明治17年)に創設されました「信愛女学校」に端を発します。創立138年を迎えた昨年、0歳児保育から大学教育までを担う総合学院としての大阪信愛学院の新しいページが始まりました。

 聖書に「互いに愛し合いなさい、わたしが、あなた方を愛したように、あなた方も、互いに愛し合いなさい。」とあります。
 大学は、修道会の創立者が抱いたビジョン「キリストに信頼し、愛の実践に生きる」を建学の精神としています。この精神にもとづいて、皆さんが、倫理観を大切にし、幅広い教養と豊かな人間性を備え、教育や保育、看護における質の高いヒューマンケアを実践できる専門職となれるよう、皆さんを学問の世界に 誘うとともに、教職員全員が心を尽くしてサポートいたします。
皆さんは、社会に出る前に大学で学ぶことを志され、この大阪信愛学院大学を選ばれました。キリスト教を建学の精神にもつ本学で学ぶ意義を考えながら、充実した時間を過ごしていただきたいと願っています。

 さて、皆さんの高校生活は、新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言下で始まりました。この3年間、皆さんを含め世界中の人々が新型コロナウイルス感染症の感染拡大とその対応の中にありました。これまでに経験したことのない困難の中で、人々の命が、生活が 影響を受けました。失われた多くの命、制限された社会生活や経済活動があった一方で、検査・治療薬・ワクチンの開発、保健医療・介護などの最前線で役割を果たし続けた人々、在宅学習や在宅勤務という学ぶ場・働く場の変化や多様な学び方・働き方も経験しました。
 科学・技術がさらに発展したこの時代に、今なお、貧困、災害、難民、テロや戦争による犠牲者が増え続けています。そのような中で 子どもが生まれ、育ち、暮らし、老い、看取るという人の営みは 変わることなく続いていきます。
 21世紀の初めに生まれた皆さんの半数近くは、22世紀を迎えると言われています。予測不可能な時代に生きる皆さん、変化と変革の時代を生きる皆さんが、これから大学で過ごす時間は、質の高いヒューマンケアを実践するための準備期間です。

 多様な価値観、生き方、暮らし方があることを理解し、ひとり一人を尊重するためには どのような学びと体験が必要なのでしょうか。
 人々との協働は どうして必要なのでしょうか。そのためには どのような知識と態度が求められるのでしょうか。
 皆さんには、これからの時代が求める教育・保育・看護への要請に応えられるよう、学び続ける、磨き続ける意義と方法を身につけていただきたいと願っています。

 自ら問い、調べ、考え、実行してみる、感じてみる 時間です。
 知的好奇心を満たす 時間です。
 教員や仲間と対話する 時間です。
 皆さんの その時間が 皆さんのこれからの人生の礎になります。
 皆さんの その歩みが 大阪信愛学院大学の学風をつくり、歴史を刻んでいきます。

 2期生の皆さん、大学の構成員として、一緒に入学した仲間とともに、 そして教職員とともに 歩みを重ねていきしょう!


                                   2023年4月3日

                                   大阪信愛学院大学学長 岩澤 和子

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